シリーズ:DrupalCMSを使ってみよう|【第三回】Drupal CMSを使ってみよう

Drupal

第三回 Drupal CMSを使ってみよう

第一回でDrupalCMSについての説明、第二回でDrupalCMSのインストール方法について説明してきました。今回からはDrupalCMSを触っていき、できることについてを説明していきます。

管理ダッシュボード

管理ダッシュボード

まずは、ログイン時に開く管理者ダッシュボードページの説明から初めます。

インストール時に、導入するレシピを特に指定しない場合、Home(トップページ)とPrivacy Policyページが用意されています。これらはBasic Pageコンテンツタイプで作成されています。もし、BlogタイプやNewsタイプのコンテンツタイプを用意したい場合は導入時または導入後にそれらのレシピを有効化しましょう。レシピは設定情報(コンテンツタイプ設定、モジュールの有効化・無効化)だけでなく、コンテンツも準備できるのが特徴です。

もちろん、これまで通り自分の手でコンテンツタイプを定義しても構いません。しかし、Drupal CMS登場後はレシピの便利さに気づき始め、コンテンツタイプの作成もレシピの有効化で実現するようになるのが主流になるような気がいたします。

まずは、ダッシュボードの中身を見ていきましょう。

  • Top tasks: ダッシュボードの中央エリアには、一般的なタスクへのリンクや更新されたコンテンツのリストがあります。右側にはよく使う作業(Top tasks)へのリンクがあります。
  • Announcements: Drupalプロジェクトの最新ニュースを確認できます。
  • Edit layout: 右上のレイアウト編集ボタンを使って、既存のウィジェットやブロックを並べ替えたり、新しいものを追加したりできます。このダッシュボードがレイアウトビルダーで作成されていることが分かります。
  • Go to: 様々なタスクを検索することができます。alt+d(またはoption+d)でナビゲーションアシスタントを開き、どの管理ページにも素早くジャンプできます。ランチャーのように使えるので、使いこなせればかなり便利になると思います。
    • 以下にその機能を利用している状況のスクリーンショットを載せます。
Gotoアイコン

管理メニューのUIを見ていこう

管理テーマはGinベースで構築されており、お馴染みのバーティカル(垂直)メニューをDrupal CMSでは採用しています。

いくつか見慣れないトップレベルメニューアイテムもありますので、一つ一つ見ていきましょう。

  • Create
  • Content
  • Media
  • Trash
  • Structure
  • Appearance
  • Extend
  • Configuration
  • People
  • Reports

Create

現在のサイト上で作成できるコンテンツやメディアをここから直接作成できるようになっているようです。おそらく、定義されているEntity Typeはここに載ってくると思います。そのため、現状作成されているコンテンツタイプ、メディアタイプ、ユーザなどがすぐに作成できるようなショートカット、と思うのが良いかと思います。もちろん、Content、Media、Peopleのメニューからそれらを新規作成することもできますが、トップレベルメニューからこのようなUI/UXを提供するような判断がMenu Initiativesで行われたのだと思われます。

ちなみに、Newsレシピ、Blogレシピ、Eventレシピを有効化すれば、それらもここから直接作成することができるようになります。Drupal 10以降からAdmin Toolbarモジュールをあまり使わない方向性を感じていたので、管理メニューの利便性についてはこれからもGin Admin Themeの中で機能向上していくことでしょう。

メニュー1
メニュー2

Content

作成済みの基本ページコンテンツやその他のコンテンツ(ブログ記事、イベントなど)を検索し、管理する機能になります。いわゆる、従来のコンテンツメニューになります。

Media

メディア(画像、ビデオなど)の検索と管理ができます。

Trash

削除されたコンテンツの管理と復元がここから行えます。この機能はTrashモジュールが初期状態で有効化されているためです。今までもコンテンツ編集メニューやコンテンツ一覧ページからにコンテンツの削除ができましたが、一度削除すると、復元ができませんでしたが、Trashモジュールがあれば、削除コンテンツが一回ゴミ箱に置かれるため、そこから復旧することが可能となります。

Structure

ブロックの配置と編集(ブロックレイアウト)、コンテンツタイプとフィールドの設定、メニューの設定、タクソノミーの管理などがここからできます。いわゆる、「サイト構築」メニューです。こちらはDrupal  Coreでも馴染みのあるメニューとなります。

Appearance

テーマの切り替え、テーマのインストール、既存のテーマの更新を行えます。いわゆる「テーマ」メニューです。こちらもDrupal Coreにもある馴染みのものになります。

Extend

サイトの機能の閲覧、追加、無効化を行うことができる、要はサイトに設置されているモジュールのリストを確認することができる箇所になります。いわゆる「機能拡張」メニューです。これもDrupal Coreにある馴染みの機能になります。

Configuration

Coreを含めたモジュールなどで有効化・インストールされた様々な機能の設定を行うことができます。いわゆる「環境設定」メニューです。こちらもDrupal Coreにある馴染みの機能となります。

People

ユーザーアカウントと権限の管理が行えます。いわゆる「ユーザー」メニューです。こちらもDrupal Coreでは馴染みのある機能となります。パーミッション(権限)とロール(役割)の設定もこちらから行います。

Reports

サイトのセキュリティ、利用可能なアップデート、サイトのアクティビティに関する情報を表示できます。いわゆる「レポート」メニューです。こちらもDrupal Coreにある馴染みの機能となります。サイトの状態などを確認したいときに使いましょう。

まとめ

今回は、管理ダッシュボードを中心に、管理メニューについて説明しました。

次回は個々の管理メニューについて深掘りしていこうと思います。特に、Project Browserやそこから利用できるようになったレシピについて多く触れていこうと思います。

次回の記事もぜひ楽しみにしてください!