Drupalコミュニティに貢献している組織トップ30
Drupal
オープンソースの世界ではさまざまなプロジェクトが世界中で同時並行的に行われています。それぞれの開発者は個人である場合も多く、オープンソースですからコーディングなどを行っても、基本的には無償ということになります。
しかし、貢献度の大きな人には、何らかの見返り、つまり、モチベーションの原動力が必要となります。それは、コミュニティの中で敬意を払われることだったり、称賛を浴びることだったり、新しい何かを始める時に行使できる影響力だったりします。
そこで、プロジェクトのオーナーは、そのプロジェクトに参加してくれた有志の参加者の貢献に対して、「クレジット」を発行します。開発者は小さな貢献であってもきちんと認められたことが分かり、獲得したクレジットの数により、コミュニティ全体の中で自分がどの程度重要なのかを数字で把握することができます。
昨今はオープンソースのコミュニティも、個人ではなく組織(企業など)での貢献が増えています。
Drupalのコミュニティについては、Drupal創始者のDries Buytaert氏のブログに「Drupalの開発を支えているのは誰?」が毎年掲載されます。今年は9月11日に発表されました。
それでは、Drupalコミュニティへの貢献度が大きな組織(主に企業)のベスト30を見てみましょう。
- Acquia アメリカ: Drupal創始者Dries Buytaert氏が創業した会社で、Drupalコミュニティにも一貫して力を入れています。
- Commerce Guys フランス: Drupal Commerceを開発したソフトウェア会社。
- CI&T ブラジル: 世界6カ国に展開するIT企業。
- Acro Media カナダ: DrupalによるeCommerce関連サービスを提供。
- Vardot アメリカ: Webソリューション事業者。
- The Big Blue House アメリカ: 実質、Drupal開発者のJacob Rockowitz氏(https://www.drupal.org/node/2844758/users)個人の組織。
- Previous Next オーストラリア: Drupal開発会社。
- MD Systems スイス: Drupalスペシャリストたちによる開発会社。
- Valuebound インド: DrupalベースのWebソリューション提供会社。
- OpenSense Labs インド: Drupal開発会社。
- ファイザー アメリカ: 大手製薬会社。Drupalの導入とコミュニティ推進に極めて積極的。
- QED42 インド: Web、モバイル・アプリケーション開発会社。
- Thunder ドイツ: ドイツの大手メディアHubert Burda Media社がメディア向けディストリビューションとして公開しているThunderのプロジェクト。
- Drupal Ukraine Community ウクライナ: 同国のDrupal関連NPO。
- Lullabot アメリカ: Drupal開発会社。Drupal関連のPodcastで情報発信中。
- Mediacurrent アメリカ: Drupal開発、デジタルマーケティング。
- Chapter Three アメリカ: Drupal開発会社。
- Hook 42 アメリカ: サンフランシスコのWebデザイン、Web開発会社。
- AddWeb Solution インド: Web開発会社。
- Mtech ニカラグア: Drupal専業の関連サービス提供事業者。このリストでは唯一のアフリカ企業です。
- Drupal Dedi アメリカ: Drupalのジェダイを名乗るDrupal開発会社。複雑な大規模案件に対応。
- Third and Grove アメリカ: Drupal開発会社。
- bio.logis ドイツ: 遺伝子データ分析会社。医師・患者向けに遺伝子情報管理システムを提供。
- Google Summer of Code アメリカ: Googleが毎年開催しているオープンソース支援プログラム。
- DrupalFit インド: Drupal開発会社。
- Drupal Partners アメリカ: アトランタのDrupalとECommerceの開発会社。
- ADCI Solutions アメリカ: テキサス州オースティンのDrupal開発会社。
- Appnovation カナダ: Drupal開発会社。
- ezCompany オランダ: Drupalに特化したインターネット・エージェンシー。オランダ企業としてトップ30に2年連続で入りました。
- GoLEMS エストニア: Drupal開発会社。
ちなみに国別で見ると、1位はアメリカで23%、2位はインド、3位イギリス、4位カナダ、5位ドイツと続きますが、9位のオーストラリア、10位のブラジルを除くと、ベスト20にアジアの国は登場していません。
なお、貢献している組織の総数は2016年発表の際には569組織、今年2018年では1,002組織と大幅に増加していることが分かります。