非営利団体とDrupal
非営利団体にとって無償でも利用可能なオープンソースのDrupalはデジタル体験を提供するプラットフォームとして非常に有望な選択肢です。
さまざまな機能を実現するモジュールが多数公開されていて、それらを組み合わせることによって短時間で魅力的なサイトを構築可能ですし、スケーラビリティを利用して小さく作って大きく育てることも可能です。
コンテンツ管理システム(CMS)としての側面を持ちながら進化してきたDrupalは、コンテンツの作成や変更が容易です。特にここ数年の間にWYSIWYGと呼ばれるコンテンツ編集機能が長足の進歩を遂げました。コンテンツ制作や編集にあたる人は、完成画面に近いものを見ながらコンテンツを作ることができます。
非営利団体はその名のとおり、営利目的ではない組織ですが、その運営には支援者からの寄付などが必須です。そのためには寄付者やボランティアに、豊かで優れたデジタル体験を提供することが不可欠になってきていますし、タイムリーにコンテンツを変えていくことも必要です。Acquiaのブログ記事では、Drupalを活用して美しいデジタル体験を提供している3つの非営利団体を紹介しています。
アメリカ大陸の鳥とその生息地を保護する全米オーデュボン協会は、鳥を愛するすべての人にありとあらゆる種類のコンテンツを提供しています。気候変動などによって絶滅の危機にある種を守るためには、教育的な意味のあるコンテンツが必要です。
ちなみにオーデュボン(Audubon)とはアイオワ州西部に位置する郡の名前のようです。
半世紀以上も前にロンドンで設立されたアムネスティ・インターナショナルは世界的な難民の危機、女性の権利問題など人権の保護を目指している団体です。この活動には寄付はもちろんのこと、多くの署名が必要であり、ウェブサイトの役割が極めて重大です。
自閉症の人々を支援するAutism Speaksは、原因や治療法の研究を進め、自閉症の人々や家族のニーズに応えるソリューションの促進に努めています。サポーターにとっては、どういった形で支援できるかといった基本的な情報提供から、困っている人々へのリソースの提供、募金活動、イベントへの動員など、複数の目的をもったサイトを効率的に構築・運用するためには、Drupalのような基盤が極めて有効です。