Drupal 最新版8.6.0リリース
Drupal 8の最新版、8.6.0が9月5日に予定通りリリースされました。
Drupal 8のメジャー・リリースは年に二回ですが、今回の8.6.0は大きな注目を集めています。
ユーザ・エクスペリエンス(UX)を高度化する機能が追加されたほか、従来は非常に手間がかかったDrupal 7からの移行(マイグレーション)のパスが始めて完全にサポートされました。インストールも簡便になり、デモ用のデータも完備されています。
#1 マイグレーション・サポート
Drupal 6や7からDrupal 8へのマイグレーションが大幅に改善されました。かつては、Drupal 7から8への移行は大変で、新しく作った方が簡単とさえ言われていましたが、今後は手間もコストも大幅に軽減されることになりそうです。
#2 メディア・ライブラリー
素のDrupalにはもともとメディア素材が殆ど含まれていませんでしたので、サイトを構築する際には1から素材を準備しなければなりませんでした。Drupal 8.4(2017年)から少しずつメディア処理機能が追加されましたが、あくまで限定的なものでした。
Drupal 8.6では、ここが非常に強化されています。
メディアがないということは、Drupalのトレーニングの際に、教える側か教わる側が、たくさんの画像などを準備しなければDrupalの操作方法を学習することができないという課題があることを意味していました。今後はDrupal初心者向けコースの運営も楽になりそうです。
#3 YouTubeやVimeoの組み込み
リモートにあるYouTube映像などをDrupalのページに埋め込む機能も改善され。使い勝手がよくなりました。「メディア種別」で「リモート・メディア」を選んで、YouTubeやVimeoのURLを入力するだけで埋め込めます。
#4 レイアウト
Field LayoutとLayout Builderというモジュールは、まだ実験的なフェーズですが機能が改善されています。これらを試験的にオンにすれば、レイアウトのカスタマイズが簡単にできるようになったことを試せます。
#5 デモ用データ
今までは、Drupalをインストールしても、デモ用のサイトを作るまでが大きな手間でした。つまり、Drupalの素晴らしさを説明しようにも、Drupalのインストールのデモと、サイトのデモは別々に用意しなければなりませんでした。
Drupal 8.6.0には、「Demo: Umami Food Magazine」というオプションが予め含まれていますので、インストールすれば、「umami(日本語?)」という食料品マガジンのサイトと、デモ用のサンプル・コンテンツが利用可能です。
これで、「インストールは簡単」というデモと、「コンテンツ管理も簡単」というデモをシームレスに実現することができ、Drupalの良さを多くの人にお伝えすることができるようになりそうです。
Drupal 8.6.0 Release Provides The Most Significant Update To Drupal 8 Yet