Acquia社がマーケティングオートメーションのMAUTICを買収

Acquiaが、自社のエクスペリエンス・プラットフォーム強化の一環で、オープンソースのMA(マーケティング・コミュニケーション)として最大規模のMAUTICを買収したことを発表しました。

 

Acquiaのエクスペリエンス・プラットフォームのベースには、高品位オープンソースCMSであるDrupalが使われていますが、従来、Drupalで構築したウェブサイトとMA(マーケティング・オートメーション)を統合するには、橋渡しをするためのモジュールが必要でした。

MAは、サイトを訪れる多数の潜在顧客の中から、将来的に顧客になってくれる可能性のある見込み客(リード)を弁別し、リードの行動(アクション)に応じて、メール送信やクーポン提示などの適切なオファーを「自動的に(オートメーションで)」行うシステムで、近年大きな注目を集めていますし、B2Bのみならず、B2Cにおいても導入事例が急拡大中です。

Drupalには、オラクルやSalesforce.comなどの大手が提供している主要なMAとの橋渡しモジュールが用意されているので、Drupalで構築したウェブサイトで、サイト訪問者が例えばメルマガ登録などのアクションを起こすと、顧客名やメールアドレスなどの情報をMAツール側に自動的に引き渡すといった連動が可能になります。MAツールには顧客向けキャンペーンの管理など、さまざまなマーケティング施策を設計、運用する機能が備わっています。

MAUTICは全世界で20万以上の企業や組織が導入しているオープンソースとしては世界最大のMAツールですので、DrupalにはMAUTICとの連携のためのモジュールがあります。そのため、DrupalにWebformなどのモジュールを実装してMAUTICと連携することができますが、そのためにはDrupalとMAUTICを設定、運営するためのスキルが必要となります。

AcquiaにはAcquia LiftやAcquia Journeyといったエクスペリエンス・プラットフォームがあって、サイト訪問者に対するパーソナライズやカスタマー・ジャーニーの設計、運用を支援する最高水準のツールが用意されていましたが、MAについては外部サービスとの連携が必要でした。

今回の買収で、MAがAcquiaのサービス群に組み入れられる可能性が極めて高いことから、サイト運営側のマーケターたちはMAの技術的に詳細な設定から解放されて、メール・マーケティングやキャンペーン管理などの本来業務に注力することが可能になると予想されます。

 

 

 

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