部下の育て方 ~GROWモデル
部下に指導するにあたって、意識するようにしているGROWモデルの話をしたいと思います。
GROWモデルとは、ゴール(G)、リアリティ(R)、オプションズ(O)、ウィル(W)のイニシャルを取っています。漠然としたものを具体的な行動に促すモデルです。
- G・・・ゴール:Goal(目標・目的)
- R・・・リアリティ:Reality(現状確認)
- O・・・オプションズ:Options(行動の選択肢)
- W・・・ウィル:Will(自己決断)
大まかな流れとしては、目標・目的を名確にし、現状を理解し、複数ある行動から選択をし、実行の意思を確認するというものです。
具体的なやり方について説明させてもらうのと、最後におすすめの動画があるので、そちらも紹介していければと思います。
G・・・Goal 目標・目的
まずは、相手の理想の人生や目標・目的を明確にするところから始めます。たとえば、「英語力向上」であれば「TOEIC900点以上」「今年中に英語プレゼン3回」など、明確に数値化することがポイントです。
「自信をつける」といった、数値化しにくい目標であれば、自己評価と他者評価の両方で"自信がついたか"を判断することで明確にすることができます。他にも5W1Hを使って、目標・目的を明確にするテクニックがあります。
- Why・・・「なぜそうなりたいのか」「それを達成するとどんないいことがあるのか?」を確認します。
- What・・・「何を成したいのか」
- When・・・「いつまでに達成したいのか」
- Who・・・「誰が達成するのか」
- Where・・・「どんな環境(会社、プライベートなど)で達成したいのか」
- How・・・「どのように達成したいのか」
R・・・Reality 現状
現状のスキル、資産、人脈など今の状況を洗い出していきます。ここでは、内的要因と外的要因をそれぞれ洗い出すことが大切です。
例えば、「TOEIC900点以上」という目標なら、内的要因は「今はTOEIC何点か」「やる気は十分か」などで、外的要因は「勉強時間はどのくらい確保できるか」「学習環境に身を置いているか(学校など)」になります。
現状を明確にして目標や理想とのギャップを明確にしていきます。
O・・・Options 行動の選択肢
現状を把握したら、次に目標とのギャップを埋めていくための具体的な方法について考えていきます。 「やろうと思っていることは?」「既にやっていることは?」「達成に向けてのアイディアは?」など、本人からできるだけたくさん引き出すようにします。現実的かどうか、実行可能かどうかなど、こちらの判断を挟まず、とにかく自由にアイディアを出してもらうのがポイントです。
W・・・Will 自己決断
こうして目標達成のための方法を引き出したら、どれを実行に移すかを本人に決めてもらいましょう。「まずやってみたいのは、どれ?」「これならやれるな、と思えるのは?」と投げかけて答えを待ちます。このとき、こちらが良いと思う方法を押し付けないこと。あくまで行動する本人に選ばせることが実行への覚悟や自主性を育てていくことにつながります。
コーチングでは基本的な実施方法であろうGROWモデルですが、管理者側も何度も何度も反復して行う必要があります。どうしても顔に出てしまったり、ついこちらの考え・正解を言いたく(面倒なので)なって今います。管理者としても成長するために私も頑張っていかないとと思っています。
最後に、おすすめの動画ですが、こちらは一例として残業の多いメンバーに対してGROWモデルを対話形式で実施している伊庭さんの動画です。対面でここまでやってみたいですね。