ラジオ局を開設
アメリカでラジオ局を開設するなら、デジタル技術を活用しない手はなさそうです。
ラジオ番組は、日本でもアメリカでもリスナーとのやり取りはかつては郵便物と電話でした。電話でリスエスト曲を伝えていたため、ラジオ局には電話回線がたくさんあったことでしょう。その後、ファックスも使われるようになり、電子メールが主体になって、今では「ハッシュタグ」を活用してSNSも主要な「メディア(=情報伝達の媒体)」になっています。
ハガキにリクエスト曲を書いて投函していたころに比べれば、リアルタイム性の向上は極限まで進んでいて、今では生放送中にラジオ・パーソナリティーが投げかけた話題(=お題)に即座にリスナーが反応することが普通になっています。
ラジオ局を開設する際に初心者が陥りがちな落とし穴は、オーディエンスのターゲットを絞らないこと、つまり、幅広い人々に聴いてもらおうとしてしまうことだそうです。
できるだけ多くの人にアピールしようと思ってコンテンツを分散させると、結果的には誰にも強くアピールしないことになります。また、自分が詳しくないトピックについて長々話すことは大変難しいし、聴く側からすれば退屈になったり、突っ込みどころ満載になったりと、いいことがありません。
ソーシャルメディアでのプレゼンスを確立することは、リスナーとのやり取りの媒体を獲得するだけでなく、新しいリスナーを獲得するためにも不可欠です。グルメ情報に言及したらレストランのURLを、料理方法を口頭で説明したら、写真つきのレシピを、放送とほぼ同時にSNSで公開し、適切なハッシュタグをつけることは、もはや戦略というレベルではなくて、やって当然というレベルの活動になっているようです。
とくに、若いオーディエンスにアプローチするつもりなら、SnapchatやTikTokを避けて通ることは不可能でしょう。
ブログに投稿したり、適宜メルマガを送ることも、繰り返し聴いてもらうためには必要な行動です。放送局の中の人が、他のフォーラムや掲示板に参加してコメントし、控えめに宣伝することも有効なようです。
ノベルティーや独自のグッズを企画して、ECサイトで販売することはファンの固定化に有効です。また、リスナーだけに限定で提供できる割引商品やサービスも歓迎されます。
また、有名であるか無名かに関わらず、リスナーの興味を引くようなゲストを招くことも有効です。Web会議が普及しましたので、ゲストにはスタジオに来てもらわなくても出演してもらうことが可能になしました。むろん、電話を使ってもできますが、パーソナリティとゲストは互いに表情を見ながらやり取りした方が、臨場感が増すようです。
もし、何らかの情報源から、ローカルなニュース報道を取得できれば、地域のリスナーに訴求するコンテンツになります。また、逆にラジオ局自体がテレビその他のニュースのネタになるのも有効です。
ネット時代なので、過去の放送はアーカイブしましょう。自動車で通勤する人が多い国や地方では、ポッドキャストやラジオ、オーディオブックなど、音声コンテンツが大きな支持を集め続けています。
<参考情報>