グリーン・フィンテック
ファイナス(finance)とテクノロジー(tech)を組み合わせた用語がフィンテック(fintech)ということは多くの皆さんがご存じでしょう。
ICT、特に昨今、誰もが持っているスマホなどを活用した金融サービスが、AI(人工知能)やビッグデータなどを活用することで、より使いやすく高度化したものの総称です。
このフィンテックに「環境保護」への貢献という要素を加えた、環境フィンテック、または、グリーン・フィンテックと呼ばれるものが登場して、欧米のデジタル・ネイティブ世代を中心に支持を集めてきているようです。
環境保護についての関心が高いのは、高齢者よりも若者世代であるというのは世界共通のようです。ですから、経営者の年齢が高い企業の場合、この潮流を単なるファッションや一時的なトレンドだと軽視していると、近い将来、必ず痛い目に合うに違いありません。
1990年代以降に生まれ育った世代は、電子決済やスマホ活用に早くから親しんできていて、便利な取引を好んでいます。このような背景から環境保護への貢献とスマホ機能の利便性を享受できるグリーン・フィンテックが注目されているようなのです。
具体的にはペーパーレスを徹底して、プラスティック製のデビットカードや紙の明細を一切やめ、すべてスマホで完結できるモバイル専用銀行口座や、ユーザーの消費活動を二酸化炭素排出量に換算して見える化してくれるサービスなどが登場しているそうです。後者は、買い物や消費の内容を食料品や移動費などにカテゴリー分類して、自分のライフスタイルのうち、どの部分が気候変動に影響を与えているか、はっきり自覚できるというもののようです。
例えば、電車移動とタクシー移動の差が、概念ではなくて数字ではっきり分かるというものです。
環境に配慮した製品を主体とする商品やサービスの売買に特化したECサイトも登場しているとのこと。
支払いの一部を植林などに寄付するサイトも増加しているようです。また、持続可能性に特化したスタートアップへの投資にフォーカスしたサイトもあります。
シンガポールでは国を挙げてグリーン・フィンテックによるエコシステムの構築を促す動きも出てきています。
<参考情報>