バスケットボール・テクノロジー

アメリカのNBA(ナショナル・バスケットボール・アソシエーション)は、2021年6月からNBAローンチパッドというプログラムを開始しています。

その目的は、トップ選手やNBAビジネスのプロたちを最新技術で進化させることです。そのために同プログラムでは世界中から最新の技術の提案を集めて評価・選抜し、トライアルを実施して、実際に活用します。2022年の1月には25か国から数百の応募が集まりました。応募者は大きな研究機関からアーリーステージのスタートアップまで多岐に渡ります。

バスケットボール・コート


第一弾で選ばれたのは下記の5つです。

足首を守るための「ハイテク安全ベルト」を開発しています。アスリートの動きを邪魔せずに、怪我を防ぐためのギアです。つまり、通常時は自由に動かせるピストンが、非常時にはショックアブソーバーとなって足首を安定させてくれる適応型の足首保護システムとなります。2011年設立のスタートアップです。

  • Breathwrk  カリフォルニア州ロサンジェルス

2019年設立。すでにアプリは100万人以上が利用している呼吸法を提供するサービスです。アプリを使うと、不安が和らぎ、睡眠が促進されて、エネルギーを高め、気分を向上して運動能力が高まるなど、効果的なガイド付き呼吸法を簡単に行うことができます。

  • Nextiles  ニューヨーク州ブルックリン

2019年設立。導電性の繊維を用いて安全で効率的な運動をサポートするシステムを構築しています。縫製技術とエレクトロニクスの融合による新たなウェアラブル技術です。人間の動きをデータでとらえて定量化することができます。

  • Rezzil  マンチェスター(イギリス)

2017年設立。もともとはイギリスで盛んなサッカー選手向けに開発されたバーチャル・リアリティー・システムを提供しています。認知トレーニング、リハビリ、トレーニングやゲーム分析にVRを活用します。

2017年設立。リアルタイムの動きのトラッキングと3D分析によって健康とパフォーマンスを向上させるAIベースの技術を提供しています。野球のバットやゴルフのクラブのスイングの動きをキャップチャーして分析するほか、エクササイズも分析できます。

バッシュー


こうしたNBAが選んで一緒に育てているテクノロジーだけでなく、スキルの向上に役立つ技術が次々に開発されています。

Wilsonの特製ボールを使えば、シュートを試むたびに成功と失敗を記録でき、コートでの全体的なパフォーマンスの評価がスマホで行えます。ボールにはコードも不要で充電する必要がありません。

ジャンプモニター(ベルトやガジェット)を腰に装着することで、ジャンプの高さや跳躍回数の記録が可能になります。


<参考情報>