テクノロジーとクリスマス
日本の師走にすっかり定着しているクリスマスですが、ホリデー・シーズンもテクノロジーの影響を受けた変化があるようです。
クリスマスと言えばクリスマスカード、クリスマスツリーと飾り付け、プレゼント、ご馳走、さらに、敬虔な人々にとってはお祈りといった要素がありますね。
アメリカの場合、クリスマスカードはかつては離れた家族や旧友たちに------日本では年賀ハガキがその役目をはたしていましたが------自分や自分の家族の近況を伝え、相手の健康や幸せを願う気持ちを伝える手段で、12月になると膨大な量のカードが入った封書か全米各地を行き交ったようです。あまりにも多すぎて、クリスマスまでに相手の家まで配達されず、結局は年末年始に旅行にでかけてしまった人に届くのは年が明けてからということも珍しくなかったようです。
グリーティング・カードはeカードに置き換わって、写真やアニメーション画像など、愉快なものや美麗なものがたくさん作られ、相手の電子メールアドレスと配送指定日時を入力しておくと、先方にURL入りのメールが届いて、誕生日やクリスマスイブになると開封できるものが流行していました。
今でもeカードのやり取りは残っているようですが、出来あいのeカード・サービスを使わなくても画像や動画の編集や装飾がスマホで簡単にできるようになったので、FacebookやTwitter、Instagramといったソーシャルネットワークを駆使して家族や友人、あるいは世界に向けてクリスマスの挨拶を発信することが誰でも手軽にできるようになっています。
こうした挨拶は相手が不特定多数だったりするので、相手に応じてきめ細かいメッセージを送ることを重視している人たちは、SNSだけでなく、ダイレクトに送るメッセージを使って心をこめた言葉を送りあっているようです。
クリスマスツリーの装飾はLEDに完全に置き換わっていて、スマホのアプリを使って点滅や色をコントロールできるものもたくさん出回っているようです。LEDは自宅の窓や庭のクリスマス装飾も劇的に変えてしまいました。
プレゼントはデパートに大量に買いに行って、クリスマスまで隠しておくのが定番でしたが、今ではAmazonが好みの時間にギフト包装して届けてくれます。クリスマスの音楽もCDから流す必要はありません。料理もネットで注文できますし、パーティーの様子はスマホで録画されてアップロードされ、シェアされ、知人たちから「いいね」を集めます。
近い将来、自分たちの様子は3次元映像で撮影できるようになって、メッセージを届ける相手の部屋にホログラムなどで投影されるようにったり、離れた場所で一緒にダンスしたり歌ったりすることも一般的になるかも知れませんね。
COVID-19の影響もあって、宗教的な内容のお話------説教や講話------はポッドキャストなど音声ストリーミングなどで聴くという人も増えているそうです。
今年、世界の人々はどんなクリスマスを迎えることになるのでしょう。
<参考情報>