スマートグリッド

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再生可能エネルギーに追い風です。家庭や企業の電力消費量は、可視化が求められますが、常にメーターを注視していることはできませんし、電流には色がないので、トレーサビリティの確保は難しくなります。

スマートグリッドのグリッド(grid)は、窓など格子や格子状のもの、魚の焼き網などを差す言葉ですが、電気などの送電網という意味もあります。情報技術を活用することで、供給側である発電所、中継ネットワークである送電網(つまり、グリッド)、需要側である家庭や事業所の需要と供給を自動制御して、需要に応じて電力を効率よく配分する電力制御技術を持った賢い電力網をスマートグリッドといいます。

電力


ブロックチェーンとAIをスマートグリッドに統合する試みが各国で進んでいるようです。これまで難しいがゆえに消費サイドに詳細な情報が示されることはありませんでしたが、ブロックチェーン技術がスマートグリッドに統合されれば、透明性が増して、説明責任を重視するようになる可能性があります。

スマートグリッドはデジタル技術を使って需要と供給に関する情報をリアルタイムで監視して、送電を制御する電力網です。スマートグリッドの普及は再生可能電力の生成と供給にとってはたいへん重要です。

AIは、エネルギー需要、再生可能エネルギーの生産量、価格、蓄電の最適化などのための計算など大量データの分析に役立ちそうです。また、システムの監視、診断にもAIは役立ちます。

生産された電力が再生可能エネルギーであり、これが消費されるところでもその旨をリアルタイムで保証するには、ブロックチェーン技術が役立ちます。電力を消費する顧客が、供給源の情報を得るには、従来は供給側の言うことを信じるしかなかったかも知れませんが、ブロックチェーン技術を適用すれば、顧客が直接、供給源まで追跡することができるので、100%クリーンな電力かどうか明確に知ることが可能になります。
企業のエネルギー部門は社内のSFGs推進組織に対して胸を張って説明することができるようになります。これまでは、どこそこの発電所からどこそこの送電所を通じて供給されているという電力供給側の言い分を信じるしかなかったので大きく違ってきます。

発電


こうした事例の広がりは国レベルでもSDGsを達成することに寄与します。風力、太陽光、水力、その他のクリーンな電力がどのように作られ、自らが使っているかが可視化されることで、消費サイドの選び方にも変化が生じる可能性があります。