品質保証(QA)
第二次世界大戦後には日本製品といえば安くて低品質という評判だったようですが、その後、カメラや電気メーカーや自動車メーカーが海外市場に受け入れられる中で、日本製と言えば高品質で耐久性があり、よいものの代名詞のようになったようです。
しかし、その後は再びいろいろな業界で品質問題が多発して消費者や取引先企業を落胆させたり激怒させたりしているようですね。
そもそも検査そのものが効率的ではなく、正確でない場合があります。検査報告書は制作に時間がかかり、読むのも大変。次第に内容のチェックがお座なりになります。全数検査はサンプル検査に、監査も形骸化。
検査レポート自体が標準化されていませんから、素人には読み解けませんし、プロにだって読めない人は多そうです。
製造部門、設計部門とのやり取りが電話などの口頭ベースでは記録も曖昧。
メールの場合には、返信に次ぐ返信でスレッドが長くなってしまい、後から整理することも困難です。
データは大量にとれていても分析ができない。製品に欠陥が出るたびに対策が事後的に立てられるばかりで、予防的なアプローチに割く時間が設計部門にも製造部門にもありません。
そうした現場に品質管理ツールの導入が進んでいます。品質保証業務がデジタル化されると、メーカーにも小売業者にも消費者にも工場関係者にもそれぞれにメリットがあるようです。
品質保証システムはデータをリアルタイムに近い速さでキャプチャーして、またたく間に関係者で情報のシェアを可能にしてくれます。どこかの金融機関のようにシステム不具合の情報が幹部に届くまでに何時間もかかるといったことはなくなります。
データの分析が容易になれば、対応が早くなって、効率が劇的に向上します。
そして何よりも品質に関する情報を透明化することで顧客との信頼関係を強固にすることができます。
大量生産、大量消費の時代は去って、企業は多品種小ロットでグローバルのさまざまなニーズに応えていかなくてはなりません。旧来のような表計算ソフトへの入力や紙のシートへの記入では、とても対応できない数の情報を処理する必要があるため、デジタルの有用性が強く認識されているとのことです。
<参考情報>
The Essential Guide to Quality Assurance in Digital Transformation Planning
How Digital Assurance is Different from Traditional QA
Importance and Benefits of Digital Quality Assurance for ISVs!