廃棄物管理
廃棄物の管理にもテクノロジーが役立ちそうです。
世界中で人口が増加し、工業化が進んで、生活から出るごみも産業廃棄物も増加していて、制御が難しくなっているようです。
世界各国の地方自治体は、ごみの分別を進め、リサイクル率を高めることに困難を感じています。世界の廃棄物管理部門は新技術導入で他の部門に比べて遅れをとっている場合が多いようです。
しかしながら、ここ何年かで急激に進化を遂げているAIやIoT、ビッグデータ解析、さまざまなセンサー技術は廃棄物の管理、処理に当たって多くのイノベーションを生み出す起爆剤になると期待されています。
ごみの分別は世界各国で行われていますが、分別するのは人です。人は間違いを起こしますし、いい加減に分別する人は必ずいます。不完全に分別されたごみは、多くの場合、集めた場所で人が手間と時間と労力を使って分別する必要があります。
この部分はAIカメラなどで自動化できる可能性があります。オブジェクトの識別の精度が高ければ、リサイクル可能はものを自動的に潰して圧縮するもの、次の工程に進めるもの等を分けることができます。
この技術は住宅地などに設置するゴミ収集センターにも応用できるかも知れません。そうなれば、住民はごみの分別を余り心配しなくなる可能性もあります。
ごみの分別を間違えると、処理が不適切になり、リサイクルやリユースのチャンスを制限してしまいます。人による監視は費用がかかり、非効率ですが、AIを活用したソリューションであれば、疲れ知らずで分別作業を続けてくれます。
それよりも正しく分別されているかだけを判断して、OKであれば廃棄物に応じた現金や電子マネーを受け取ることができる廃棄物収集のハイテクキオスクを数多く設置する方が有効かも知れません。すでにスマートフォンやタブレット、古いMP3プレイヤーなどの状態を調べて、下取り価格を自動計算し、中古品を格納して現金(や電子マネー)を払い出すキオスクは世界各国に置かれ始めているそうです。
モバイル・アプリを使って住民が参加した清掃活動を行おうという取り組みもあります。アプリは市民と行政をつなぐ上で重要な役割を担っています。たとえば、信号機が故障しているとか、道路に穴が開いたとか、ごみが散乱しているとかいったことを自治体の職員が巡回して調べるのにはとても時間とお金がかかります。アプリであれば写真や動画、GPSなどによる位置情報も伝達が可能です。
こうした市民から行政への一方通行ではなく、行政からボランティアワークをお願いするアプリも登場しているようです。
ここではソーシャルメディアにも活躍の場面がたくさんありそうですね。
<参考情報>