サステナブルとデジタル

電車やバスで通勤したり通学している人たちは、スマホが普及する前は何をしていたのか想像するのが難しくなっているそうです。
デジタル革命の前に、どうやって個人で旅行の計画を立てたりホテルや飛行機を予約したり、会食のできるレストランを探して予約して、その場所を参加者に伝えていたのでしょう。そもそも、会食の日程を決めるために、参加する人たちの都合を調べなければなりませんが、電子メールが普及する前はきっと、一人一人に電話するくらいしか効率的に予定を調べる方法はなかったのではないでしょうか。

デジタルは仕事も勉強も、家事も社会生活も、家族とのつながりも大きく変えてしまっていて、私たちは皆、デジタル技術に依存して生きています。

再生可能エネルギー

デジタルが当たり前の世代にとっては、課題解決にデジタルを使うのが自然です。古くからの手法にとらわれることなく、厄介な問題に新しいテクノロジーやアプローチを使って創造的に取り組みます。

例えば、循環型エコノミーを創造するには、資源の管理、製造方法や材料の取り扱い、廃棄物の処理など、全体の中のすべての要素を変革しなければならないと言われています。そのためには、IoTやAIの力が不可欠になってきます。
比較的単純なリサイクルを超えて、新しい循環モデルを設計し、指標を定めて、これまでの資源の使用方法、処理方法を根底から変えていく必要があるため、ネットワークとコンピュータ、新しいアルゴリズムやアプローチが不可欠というわけです。
再生可能な資源を等級に分けて管理し、修復や修理を前提にした製造を通じて寿命を延ばし、可能な場合には再利用し、廃棄する場合にも資源として利用する必要があります。

持続可能な開発

製品をサービスと結び付けて循環させる新しいビジネスモデルが求められます。そこでは、単に消費者を煽って、買わなければならないという強迫観念のようなものを駆り立てるような旧来のマーケティングは役に立ちません。民間セクターは公共部門とタッグを組んで、透明性を高めて、協創する必要があります。

そして、得られた知見は社会全体で将来に生かしていく必要があります。地球環境の問題を論じているときに、どこかが局所的にうまく行っても大きな意味はないからです。

製造だけではありません。道路やビルなども炭素排出量を抑える工法や技術にシフトしなければなりません。デジタルツインを用いた都市計画が一般化するでしょうし、環境の変化の予測にも使われるでしょう。特に移動手段はエネルギーの無駄を減らすために、20世紀とは全く異なるアプローチで再構築されていくはずです。


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