スマート・ロード

都市交通は以前から2つの大きな課題を抱えています。1つは交通安全。高速で移動する自動車が人や物に衝突すれば大きな怪我や破壊被害は避けられません。人身事故を撲滅するというのは余りにも難しい課題と言えそうです。

もう1つは交通渋滞でしょう。高速道路の事故も渋滞に直結しますが、連休の行楽客でも渋滞は発生します。

EVの増加で各国のフリーウェイなどのサービスエリアや駐車場に充電器が並ぶようになっているようです。しかし、ガソリンの給油と違って充電には時間がかかります。フリーウェイを使う人は急いでいるはずですから、充電が終わるまでゆっくり食事して待ってくれるとは限りません。

国によっては、また、特定のEVメーカーによっては、充電ではなく、バッテリーそのものを乗せ換える方法を模索しているそうです。携帯電話のバッテリーも充電には時間がかかりますが、バッテリー交換なら短い時間で可能です。外したバッテリーは充電器につないで、フル充電されれば次にきたEVのバッテリーと交換するというわけです。

 

EVのバッテリーを道路の路面に埋め込んだ電源からの無線給電によって充電するという試みも各国で------欧米や日本でも------進んでいます。スマホの無線給電の場合は、電源とバッテリーの距離を短く、つまり、無線区間を短距離にすることができますが、自動車の車体と路面の場合には距離があって、給電効率に大きな課題があるようです。EVが排気ガスを出さないとしても電力の利用が非効率であれば、環境への負荷は高くなってしまいます。

信号

渋滞緩和のために交通トラフィックを監視して信号機をダイナミックに切り替えるシステムはすでに存在します。緊急車両のため車線を開けておくように車両を誘導するシステムも開発されているそうです。

車載カメラにもAI(エッジ)が搭載され始めています。道路わきの施設(信号の支柱など)に設置されるカメラもインテリジェントになってきています。

すると、例えば駐車違反、大小の事故、自動車は人間のスピードなどもリアルタイムに計測できるようになります。計測するだけではなく、車の流れをスムーズにするために、信号機やナビゲーションシステムを利用して多くの車を誘導することも可能になります。

 

道路には、センサーや充電のためのコイルなどが埋め込まれ、道路わきの支柱や電柱などにもカメラやセンサーが設置されて無線ネットワークでクラウドに繋がれ、安全と渋滞緩和のためにデータが活用される時代が来ています。

道路

例えば、田園地帯の道、それが一般道であっても高速道路であっても、夜間に照明で明るく照らし続ければ、ドライバーの目にいろいろなものが見えて、安全につながります。けれども走っている車がいるかいないかに関係なく照らし続けるのは電気の無駄です。

走行する車を感知して、その前方を中心に局所的に照らすことができれば節電になります。そういったことが無理なく実現できるようになりましたね。

 

 

 

<参考情報>