ホテルのデジタルマーケティング

世界には70万以上とも言われるほど多くのホテルやリゾートがあるようですが、ホテルなどの場合、部屋を有料で利用されないことには商売になりません。客室稼働率(OCC(Occupancy Ratio))を高くすることが極めて重要です。デジタルマーケティングが非常に大切です。

旅行代理店のパックツアーは別として、個人旅行客はほとんどの場合、オンライン検索でホテルを探します。

旅行に何を求めるかは、世代によって大きく違うようです。中高年の旅行者は、ツアーや観光といった従来型の体験を求めますが、すこし若い世代はビーチでリラックスしたり、スパでくつろぐ時間を重視し、もっと若い世代は景色を見たり遺跡を訪れたりするよりも、何を経験できるかを重視する傾向があるそうです。
デジタルマーケティングで用意するコンテンツにも世代に合わせたチューニングが必要になってきます。
キャンペーンの内容も世代に応じて変えていく必要がありそうです。

また、COVID-19以降、宿泊客にとって感染防止対策の情報が、ホテル選びのポイントの1つになっています。密を避けることが可能かどうか、衛生管理は十分かどうかなどを確認できる情報を発信することが求められるということになります。

実際、新型コロナ以降、ホテル宿泊客がネットに書き込むレビューは、ネガティブなものが増えているという調査もあります。不安を解消する情報を発信すると同時に、宿泊客が実際に触れる施設そのものも安全対策が十分にほどこされていることをアピールする必要がありそうです。その様子を写真や動画で発信することもできますし。

宿泊客が気にしているのは、客室の清掃やアメニティの補充、ベッドメイキングなどのサービスが少ないとか、閉鎖された施設がホテル内にたくさんあるとか、以前は置いてあったコーヒーメーカーがなくなっていたとか、朝食のブッフェが廃止されていたといったことのようです。中にはウイルス対策としてやむを得ないこともあるでしょうが、お客様の理解を求める努力は必要かも知れません。

beach room


電子メールはいまだに重要なマーケティングツールですが、多くのメールは見過ごされます。件名や内容、HTML版の場合は画像やレイアウト、さらに可能であれば宛先の名前をメール本文の冒頭に挿入するなど、パーソナルなメールを生成することで、開封して読んでもらうことができるようになります。

リゾートでもホテルでも、ソーシャルメディアで広がるような撮影スポットを、提供側で意識しておく必要があります。オーシャンビューや地平線に沈む夕日、花や紅葉など、どこからどのような美しい写真や動画を撮影することが可能か理解した上で、宿泊客を誘導して、ネットで拡散してもらいましょう。

オンラインレビューは必須の要素です。ホテル側が何を言っていても、先に宿泊した人が言っていることの方が信頼されます。否定的なコメントがあったって、それは改善ポイントを指摘されたと捉えれば大丈夫です。下手に否定的なレビューに反論するよりも、感謝を述べる方が他の閲覧者からは好感を持たれることもあります。




<参考情報>