フードテック

持続可能性が問われる時代になり、食品に関する科学や技術の革新が加速したようです。

芽


世界に目を向けると食料が世界の人々に十分に行きわたっているとは言えない状況。2050年には90億人を超える世界の人口を養うためには食糧生産を6割増やす必要があるとか。

そもそも工業だけでなく、農業も生態系に影響を与える産業ですね。地産地消の重要性が指摘されていますが、食料のサプライチェーン全体を効率化することは世界共通の課題です。

植物に由来する肉、乳製品、タマゴ、調味料が次々に開発されています。そして売上も大きく伸ばしているそうです。
スポーツやフィットネスで一般化しはじめた高タンパク食品を、特別に体を鍛えているわけではない人たちが求めるようになっています。コンビニエンスストアで売られている食品の変化などに顕著に現れていますね。
何年か前には警戒する人も多かった昆虫食も広がり始めています。

こうした人工的な食品の製造、流通にはデジタルテクノロジーの貢献が大きいです。データの収集・分析、継続的な監視に基づく管理、シームレスな接続、プロセス最適化といったDXの得意領域が役立ちそうです。

果物


IoTを活用したデータの収集、センサーデバイスの利用、プロセス合理化のための人工知能と機械学習がフード産業のトランスフォーメーションを牽引しています。リソースの無駄を省き、廃棄物を減らして、エネルギー効率を高めることで、生産から消費に至る活動の環境負荷を低減することが可能になります。
無駄を省くことは単に経済的な理由だけではなく、説明責任を果たすことで信頼を獲得し、持続的なフードビジネスを行うことに寄与します。
また、広い意味でのロボットが労働力の逼迫を補ってくれます。

紫外線ライト、LEDなどを利用する消毒技術は安全性と環境負荷低減を同時に実現する具体例だそうです。光で殺菌すれば、化学物質の使用が減り、洗浄に必要な水の消費も削減することができるからです。低エネルギーの電子線を使って、加熱も薬品による洗浄も行わない殺菌を行う技術も開発されています。


<参考情報>