花屋のデジタル

温室や屋外で花を育てる段階からIoTによる温度湿度管理、肥料の配合や濃度、タイミング、日照その他の情報は、かつては熱心な園芸農家の人々が手作業で計測して手作業で記録に残し、そうした情報の分析結果を活かすまでには相当な時間がかかったはずですが、今では天気の長期予報なども活用して、具体的なアクションに即座に結び付けることができます。花の成長は厳しく管理され、収量の増加が図られています。

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花のロジスティクスにも変革が起こっています。生花であっても地産地消ということではなく、海を越えて輸出入が行われています。日本国内でも花屋さんの店先に並ぶまでは、長距離輸送が当たり前のようです。輸送中に傷まないように完全にコントロールすることは難しいようですが、冷蔵装置など温度管理を徹底することで歩留まりを確保できれば利益に直結します。

 

花束を作る作業をロボットに代行させる試みもあるようです。販売の場面でも、冷蔵機能の付いた花の自動販売機が世界各国で登場しています。利便性の点から消費者はこの動きを受け入れているようです。大都市ではUberやLyftを使って24時間、花の宅配を行う事業者も登場しているようです。

 

花束やフラワーアレンジメントは、花屋に行って実物を見て選ぶか、花屋で希望を伝えて専門家に手作業で作ってもらう方法が一般的です。

ECで花束やアレンジメントを注文する場合、注文はネットでつながっている以上、世界中のどこからでも可能ですが、国境を越えて配送することはほぼ不可能でしょう。同じ国の中であっても広い国土の国では、すでに開いてしまっている花を遠隔地に届けるのは難しいことです。日本の花屋さんの場合はJFTD会員となっていれば、届け先に近い場所にある花屋さんが届けてくれるというやり方がインターネットの普及のずっと前から整っていたようです。つまり、地元の花屋さんで注文すると、その注文は遠く離れた届け先に近い場所にFAXなどで中継されて、花屋さん相互で精算されるという仕組みです。

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さらに将来的には遺伝子組み換えなどで顧客の好みに応じたカスタマイズが可能になるとも言われています。

 

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