テストとデジタル

マークシート方式はテストを客観テスト(objective test)と主観テスト(subjective test)に分類した場合に、客観テストに分けられます。客観テストは、採点者の主観が入らないテストで、誰が採点しても同じ結果になるものです。
回答用紙がマークシート式の場合、OCRを使って機械に読み取らせますが、そうでなくても〇×式や多枝選択式で数字やローマ字を選ばせて生徒に文字を書き込ませ、教師が目で見て採点することも可能です。
例えば外国語の聞き取りの問題でも、正誤を問うたり選択枝から選ばせる問題は客観的に採点することが可能です。

勉強


一方の主観テストは、採点者の主観によって点数が変わります。記述式の問題もありますし、外国語学習なら会話のテストとか、論文の審査なら口頭試問とか、採点する側が変われば結果が変わってしまう可能性が高いテストです。

主観テストの方が、現実的な課題に対する受験者の取り組みを直接評価できる可能性が高いのですが、問題を作成する際も、採点する時にも、大変に手間がかかります。100問のマークシート問題の回答の読み取りと採点は秒の単位で可能でしょうが、50文字以内などの文章で答える問題が100問あったら、採点基準が相当厳密に決まっていて、採点者が問題と解答に精通していたとしても、1人分の採点には何10分もかかるでしょう。

1つのクラスに1人の先生がいて、そのクラスのテストを採点するのであれば、教師によるばらつきはありませんが、例えば、大学入試や全国規模の模擬試験など、受験者の数が多い試験の場合、公平な採点が行われると期待するのは難しいのではないでしょうか。

今はAIに詩や俳句を作らせたり小説を書かせることが可能です。チャットボットは、似たような趣旨で表現方法の異なる質問に、適切に応えることができるようになってきています。すでにAIによる自動採点の試みは大学や大手進学塾などで試み始めていて、実用化されつつあるようです。

生徒


機械(=AI)に採点されることに抵抗感を抱く人はいるでしょうが、どうやら時代の流れのようです。ただ、AIが社会のさまざまな場面で人の活動を助けてくれるようになってくると、先生に教わってテストされる側の生徒の学びの内容も変化してくるでしょう。
義務教育期間に習って中間テストや期末テストに出題されるからという理由で頑張って記憶した知識に中で、その後の生活や仕事に役立たないものがいかに多いか実感している人も多いはず。
電卓が普及して算盤を習う人が減ったように、AIがやってくれることは勉強しない時代が来るのかも知れません。すでに音声認識による自動通訳機能のある機器やアプリが豊富にあるため、外国語学習の必要はないと感じ始めている人も多いようです。歴史の年号など暗記する必要はないと思っている人も多いでしょう。興味がある人が、好奇心の赴くままに学ぶのがいちばんだと思っている人も多そうです。



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