デンタル、デジタル

歯科医院には歯の治療に老若男女問わず訪れます。つまり、Z世代、ミレニアル世代も歯科医院にやってきます。
つまり、これから患者さんを確保していくためには、歯医者さんであれ、他のお医者さんであれ、デジタル・テクノロジーを素通りすることはできなさそうです。逆に、歯科医院の事業運営をデジタルにピボットできれば、デジタル・ネイティブが主流になる時代にも、強力な武器を持てることになります。

歯科器具


初めての歯医者さんに行こうと思ったら、保険証を手に直接出向いて、初診であることを伝えて、呼ばれるまで辛抱強く待つか、電話で予約を入れるでしょう。
ですから、歯医者さんの最初のデジタル化は、オンライン予約システムの導入かも知れません。

Z世代がソーシャルメディアその他のデジタルプラットフォームを最初の情報源にしているのは日本ばかりではなく世界的な傾向です。情報を集めて決定を下す場合、歯医者さんなどの専門家の意見ではなく、オンラインのレビューやソーシャルメディア上のコメントを重視する人が大勢います。

もし、電話や来院ではなく、ソーシャルメディア上などで患者たちと接点が持てるのであれば、次の活用も見えてきます。それは、歯科医や専門家が患者の疑問に上手に答えたり、治療の進行状況を共有したりすることです。とくにパンデミックの期間、歯科医そのものの経営を安定化する上で、デジタルツールの活用は欠かせなかったようです。

歯の矯正や義歯について、事前に3次元の画像、それも患者本人の顔や口中の写真を活かして、治療中や治療後の様子のシミュレーションを患者に示せるようになりました。特に長期間に渡って口の中に異物を入れておくことになる矯正では、治療の状況や治療後の様子を------時には幼少の------患者に視覚的に示すことは有益のようです。

こうして、単に定期的な予約に基づいて、日常生活の中にときどき歯医者さんを入れるのではなくて、ずっと歯医者さんが伴走してくれる形で治療を続けることができれば、患者側の精神的は負担も低くなるでしょう。

歯型


3Dプリンターが義歯や樹脂製の補填物の製作を簡易化してくれたと同時に精度を上げてくれたことも見逃せない進歩です。
また、透明なラミネート製のマウスピース型の矯正道具(クリア・アライナー)が人気を集めています。金属を使う従来型よりも侵襲性、つまり、異物が触れることが少なくなりますから、状況が許す限りほとんどの患者は透明なアライナーを選ぶようです。
アライナーの形は、歯を少しずつ移動させるのに用いられることから、望ましい結果につながるような形を作るにはデジタル3D技術が欠かせないようです。


<参考情報>