農業ロボット

ロボットがレストランで料理を運んでくれることは、もうニュースとは言えませんね。

robot


実際、ロボティクスは食品のサプライチェーンのあらゆる部分に大きな影響を及ぼしています。

ドローンを活用して農地を上空から監視したり農薬を散布することは世界中で行われ始めたようです。ロボットは、AIカメラを用いて苗を選別したり、ロボットアームを使って植え付けや仕分けを行うことができます。自律走行型のトラクターも登場していますし、除草や収穫も(人型ではない)ロボットが人の代わりに行ってくれます。
小型のドローンの群れを使って、作物の受粉を行おうという取り組みもあります。もともと受粉を助けてくれていたミツバチが世界中で激減しているという重大な問題への対応です。

酪農や養鶏、肉牛飼育にもロボティクスが導入されつつあります。搾乳、給餌、採卵など、手作業の重労働をロボットが肩代わりしてくれます。しかも、人がスイッチを押すのではなくて、自律的に行ってくれます。AIカメラを活用すれば、卵の選別や、汚れた場所を見つけた上での自動洗浄など、さまざまな活動をロボットが行ってくれるようになります。

野菜や肉などの生鮮食品の洗浄、選別、輸送にもロボットは役立っています。また、調理ロボットの開発は世界中で行われていて、ピザやパスタ、クレープ、フライドポテトやハンバーガーなどの自動調理ロボットの開発が世界各地で行われています。
AIカメラの発達で、調理の進み具合を目視したり、欠陥を選別したり除去したりすることも自動でできるようになったほか、AIが職人さんの動きを学んで模倣する技術も発展してきています。

drone


個々の食品を包装して、包装したものを箱などにまとめて出荷できる状態までロボットが作業してくれるようになりつつあります。

コロナ禍で、外食産業が大打撃を受けてから、食べ物の宅配が世界中で増えました。日本でもケータリング用の大きな荷物を運ぶバイクや自転車が急増しましたね。
そして、ドローンや自律走行型ロボットを使った、空や陸の宅配について、各地で実証実験や商業利用が始まっています。
特に高齢者など買い物に出かけることに困難を感じる人々にとっては、調理済みの食品の宅配だけでなく、生鮮食料品やお米、飲み物、調味料なども、ロボットが宅配してくれるようになれば助かるはずです。

ロボティクスが食品の生産から流通、消費までを大きく変えつつあることは間違いなさそうです。


<参考情報>