スポーツ&フィットネス

日本ではリングフィットアドベンチャーが大ヒット商品になりましたが、フィットネスバイクやルームランナー、トレッドミルなどを購入して、家庭内で運動不足を解消しようという人が激増したそうです。

自宅運動

その後、外出が可能になってからも、自転車に乗る人にはリアルタイムでルートを作成して表示するスマートグラスや、さまざまな指標を視界の一部に表示するスイマー向けのゴーグルなど、さまざまな商品がヒットしました。

速度や力、動き、牽引力などをトラッキングできるセンサー内蔵シューズは、アマチュアのランナーだけでなくプロのサッカー選手にも使われているようです。

ウェアラブルの機能などを使って自分で自分の運動を管理できるということは、健康増進やダイエットのために運動に取り組む人や、プロやアマチュアのスポーツ選手にとってはトレーニングの質の向上に役立つわけですが、例えば怪我や病気で自宅でリハビリに取り組む人にも役立ちます。ARやVRのゴーグルは、トラウマのリハビリにも活用されているようです。

ZoomなどのWeb会議で自宅で仕事をする人が増えましたが、自宅でトレーニングする人に対してインストラクターがリモート・コーチングを行うというスタイルも定着したようです。映像配信サービスやスマホのアプリなども自宅でのフィットネスやヨガなどの指導に活用されています。自動音声翻訳が普及すれば、リモート指導は言葉の壁を超える可能性もあります。

業界がリモートに着目している理由は、ジムの設備への投資が減るだけではなく、ロックダウンのような自宅へ閉じこもる生活から解放された後も、フィットネスクラブと会員との関係性が維持できるからだと言われています。

5GやIoTはフィットネス業界とスポーツ業界に大きなチャンスをもたらしています。トラッキングはこれまでのようなGPSの位置座標や心拍数、6軸センサーの情報から次の次元へと進化すると見られています。自宅に居ながらにしてスタジアムの臨場感を味わう没入型のエンターテイメントが生まれようとしています。

泳ぐ人

パフォーマンスデータも多様化しています。以前は例えば陸上競技の場合、走るタイムや跳ぶ高さや距離、その時の風速とか競技場の標高や天候といった情報が主でした。野球であれば投球のスピードや打率、防御率などの数字が記録として残されていました。今やアスリートの体に装着したセンサーや、高性能のカメラを複数台設置して捉えた映像などなど、大量のデータが生み出されています。それを分析する際にもAIの力を借りることができます。こうして蓄積されたデータは将来、過去のデータと簡単に照合することができるようになりますし、トレーニングのプログラムに活かされているので、記録は未だに伸び続けているのだそうです。

<参考情報>