ロボットとAI

皆さん、ロボットはお好きですか?

ドラえもんや鉄腕アトムを生んだ日本では、ロボットや人工知能と人間が共存する今と未来を比較的楽観的に捉えている人が多い一方、例えば知性(インテリジェンス)は人間だけのものだと考える国々などでは、ロボットとAIの組み合わせは映画「ターミネーター」が描いたように、人間への脅威と捉える人も多いそうです。

ロボット

例えば、AIがどんな課題にも最適の答えを出してくれて、人間は享楽的な生活さえしていればよいようなユートピアを夢想するような人であっても、AIの価値判断が地球環境の保護を最優先する------そうしないとAIは「生きて」いる地球がおかしくなってしまうので------ということであるとすると、環境を破壊してきた人類は地球にとって百害あって一利なしの存在、害虫や害獣のようなものだということになって、「ターミネーター」のような世界が来てしまうのではないかと心配になるそうです。

ロボットが心を持つという考えについてもさまざまな立場があるようですが、四足歩行をするロボットを人間が蹴っている映像がSNSで拡がると各国で批判の声が上がったように、身近なロボットには愛着がわくというのは世界共通かも知れません。

人工知能

太平洋戦争が終わってから高度成長の頃までの日本人の平均年齢は30歳そこそこだったそうです。今では50歳に迫るほどの高齢社会です。ちなみにベトナムでは31歳くらい、ミャンマーは27歳だそうですから日本の高齢化がどれだけ進んでいるかが分かります。

高齢社会ではロボットやAIの活用が強く求められると言われています。

ビルの受付、警備、清掃、各種点検など定型的な仕事は疲れを知らないロボットが行って、不審者の対応とか、初めての質問といった仕事は遠隔で人が行うという分業が進んできたようです。会社の受付にずっと受付係の人が常駐している光景はなかなか見かけなくなりました。コロナ禍でアルコール消毒と体温計が置かれるようになって、受付にはタブレットなどのタッチパネルだけがあったり、会社によってはもう少し人間に近いロボットが応対してくれるようになってきましたね。

工場にはずっと前からロボットがいました。ヒューマノイド、つまり人間型ではありませんが、組み立て工程や部品の移送や保管にはロボットが使われてきました。

ただし、コンピュータビジョンとAI映像解析が進んだため、ロボットアームは以前のような決まりきった動きだけでなく臨機応変にいろいろな動きが可能になってきています。

例えば、ハンバーガーのパテをいくつも並べて焼きながら、ひっくり返したりバンズに乗せたりする作業の1本のアームで行うなら、鉄板の上のどこで何を焼いていて、今、どんな色合いになっているか、つまり焼き加減はどうかを「見る」必要がでてきます。

ハンバーガー

食品加工の分野でもロボットは昔から使われていますが、レストランやファストフードの現場にもどんどんロボットが入ってきているようです。

特徴的なのは、ロボットにすべて置き換えて完全に無人の調理を目指そうという動きよりも、人とロボットが協調しながら料理を作っていくという発想で開発されているロボットの方がずっと多いということです。

こうした分業は一時的なもの、つまり、単調な定型作業の方がロボット化しやすいからというだけの理由で、いずれはすべてロボット任せにできる過渡期なのか、やはり人間とロボットは一緒に働くのが基本形なのか、その答えが見えてくる日も遠くはなさそうですね。

<参考情報>