サンディエゴ市ウェブサイトのリニューアル

3月にカリフォルニア州サンディエゴ市のウェブサイトが大幅にリニューアルされました。

 

サンディエゴはメキシコ国境にほど近い南カリフォルニアでも南端に位置する風光明媚な場所で、州内ではロサンジェルスに次ぎ人口第二位の大都市でもあります。また、北カリフォルニアのシリコンバレーほどではないもののハイテク企業が集う都市でもあり、特に携帯電話のチップで知られるクアルコム社の本拠地であるほか、特に医療系ハイテク企業が集結しています。

 

新しいウェブサイトは、トップページに大きな風景写真が配されていて、写真の上部には「レジャー」「住民向けリソース」「ビジネス」「ライブラリー」「公共の安全」と「シティーホール」のメニューが並んでいます。このサイトはDrupalで作られているそうです。Drupalは、すでに多くの政府機関で採用されています。

旧システムは2002年にローンチしたもので、スタッフにHTMLなどの知識がなければ運用できないものでした。未だに日本でも、多くの企業がウェブサイトの更新を外部に委託しています。もちろん、餅は餅屋の譬えのとおり、プロに任せればデザインも機能も間違いはありませんが、設計や開発段階はともかく、日常の運用に当たって、ニュースを発信したり、細かい修正を行おうとするたびに外部の制作会社に外注して、時間とお金をかけていては、タイムリーな情報発信ができません。Drupalベースの新システムは、訪問者である市の住民にとってユーザー・フレンドリーであるだけでなく、サンディエゴの市職員が情報のアップロードを容易に行えるという点にもこだわって作られているそうです。開発には1年余の時間と646,000ドルのコストを要したらしいのですが、このコストは当初考えていた予算の半分だったとか。市としては、道路や公園、街灯や図書館などの公共インフラ整備と同様に、デジタル・インフラの整備にも注力しているとのこと。メキシコ国境の都市にはスペイン語の人々も多く、サイトの多言語対応も必須でしょう。

設計の基本思想は、利用者、つまり市民がこのサイトで探したいものを素早く見つけて、やるべきことを知り、それを迅速に実行できるようにすること、さらには市の業務の効率性を高めることでした。

 

今後もこのサイトに新たな機能が求められる可能性はもちろんありますが、オープンソースがベースであるため、新機能の追加も容易に行えると期待されているようです。

 

San Diego市のウェブサイト

San Diego Debuts New City Website

San Diego rolls out new city website